内なる子ども4
機能不全家族によってワンダーチャイルド(ありのままの自分)が隠れ、インナーチャイルド(偽りの自分)として生きるしかなかった子どもは、機能不全家族に縛られる必要がなくなった大人になっても、自分では気がつかないまま身につけた役割を演じ続ける。
つまり、子どものときの辛い気持ちや苦しみを心の奥底に誇大化させながら、偽りの自分を生きてゆくことになるのだ。
なぜ「偽りの自分」を演じるようになるのか?
機能不全家族という環境の中で、ありのままの自分を受け入れてくれる場所を持たなかった子どもは、無条件のマイナスストロークや条件つきのストロークを受けることにより、多くの場合、自分は駄目な人間だという自己否定感や、自分には価値が無いという自己不全感を抱くことになる。
そして、『本来の自分は存在してはならない』という自己否定の心は、いつか自分は見捨てられてしまうという『見捨てられ不安』となって、その子どもに得体の知れない恐怖や不安をもたらし続けることになる。
その得体の知れない恐怖や不安は「心の傷」、つまり『トラウマ』となる。
トラウマはワンダーチャイルド(ありのままの自分)を封印してしまう。そしてなんとかその場を凌ぐため、あるいは周囲にとって都合のよいように、その役割を担うインナーチャイルド(偽りの自分)を代わりに据えるのだ。
しかしインナーチャイルドは所詮「偽りの自分」であり、「ありのままの自分」の代理にすぎない。代理で据えた「偽りの自分」に安らぎを得られるわけもなく、常に不安がつきまとう。
その結果、いつも「何かが違う」「何かが欠けている」「何かが見つからない」といった、心にぽっかりと穴が空いたような空虚感にさいなまされることになる。
その空しさを埋めるため、やがて大人になっても数々の生きづらさに悩まされるようになり、場合によってはそれが、依存症や共依存、様々な心身症やパーソナリティ障害へとつながってゆく。
また、心の問題だけではなく、睡眠障害や慢性の肩こり、腹痛や腰痛などの身体症状に現れることもある。
機能不全家族
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『見捨てられ不安』
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心の傷『トラウマ』
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ワンダーチャイルドの封印
インナーチャイルドへの据え代え
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心の穴『空虚感』
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対人関係のトラブル
依存症・共依存
心身症・パーソナリティ障害
身体症状
etc.