申し込む前に必ずお読みください

 

●カウンセリングと

コミュニケーションを通して行動の変容を試みる人間関係

 

カウンセリングの方法には、四十以上の理論、あるいは学派があるといわれています。その最大公約数を捉えて、心理学者の國分康孝氏は次のように定義しています。

 

「カウンセリングとは、言語的および非言語的コミュニケーション

を通して行動の変容を試みる人間関係である」

 

カウンセリングはあらゆる学派の如何を問わず、その第一の目的としてクライエント(相談者)さんの「行動の変容」を目指します。

 

「行動の変容」とは、それまでの物事に対する反応の仕方に多様性がでてくるということです。反応の仕方には、感情や考え方といった心の中の反応と、飲酒やリストカットといったような外的に観察できる反応の二つがあります。

 

カウンセリングは、その両者の反応の変容を目指し、そのつど適切な療法や技法を用いて、言語的および非言語的コミュニケーションを通しクライエントさんに働きかけること・・・ともいえるでしょう。

 

一定の時間、一定の場所でクライエントさんから料金をいただいて面接するからには、そうした「行動の変容」を目的とし、確実に効果を上げなければカウンセリングとはいえないのです。

 

● カウンセリングの「頻度」と「回数」

 カウンセリングは何回か継続することによって効果があるものです

 

カウンセリングを受ける頻度はクライエントさん(相談者様)によって異なります。

週に一度、2週間に一度、月に一度、とさまざまです。それぞれのケースやカウンセリングの進みぐあいによって、最も適切な頻度をご提案します。

 

なかには1回のセッションで、という方もいらっしゃいます。

もちろん1回のセッションで問題が解決する場合もありますが、この場合はカウンセリングではなく、臨床心理学に基づいたアドバイスを提供する、というかたちになるでしょう。

 

カウンセリングの回数に正誤はありません。

 

基本的にはクライエントさまご自身の判断を優先いたします。

カウンセラーとクライエントさんとの相性もありますので、自分には合わない、必要ないと判断された場合には、主体的にいつでも終了してよいのです。

クライアントさんの同意がない限り、カウンセラーが回数を一方的に決めることはありません。

 

カウンセリングを受けるかどうかの決定は、

 クライエントさんの意思のみによります。

 

カウンセリングの回数と、クライエントさんが目指す解決(回復)のかねあいは、事前に明確に予測できるものではありません。

 

ご相談の内容、投薬治療の有無、改善への意欲、年齢、環境、経済的事情、体調、家庭状況、カウンセラーとの相性、etc.

 

以上のように、ひじょうに個人的なことが関わってくるため

 

「あなたは〇〇回で必ず解決(回復)します」と断言することは不可能です。

 

ですが、クライエントさんのあらゆる要素を検討し

様子を見ながらさまざまな角度から考慮して、

 

たとえば

「最初は月に〇度のセッションで、約〇ヶ月を目処にしてはいかがですか」

と言うように提案することはできます。

 

もちろん、カウンセリングの頻度、期間、または中断の有無は個人によって

異なりますし、回復の程度によってはその期間が多少長くなることや短くな

ることもあります。

事情によっては中断もあります。

 

これまでのケースを振り返ると、クライエントさんの悩みが解決(回復)

に至るには、もちろん例外はありますが、少なくとも3回以上のカウンセリングが必要と考えています。また、心の状態によっては、一年以上かかる場合もあります。

 

でも、それはあくまでも目安であって、個々のクライエントさんのケースに即し

最短の期間で解決へ導くのがカウンセラーの役割です。

 

最終的には、カウンセラーと話し合い、納得していただいた上で

 

「頻度(〇週間に〇回)、状態に応じて間隔をあけ、終了する」

 

等々、一応の目安を決めます

 当然、途中で止めるのも、継続を希望するのもクライエントさんの自由です。

 

最近はいったん終了後、何か心理的な問題が起きたとき、あるいはホームドクターのように周期的に、など様々なかたちでご利用される方も多くなってきています。

● 公私混同の禁止

 クライエントさんとカウンセラーの関係は、カウンセリングの  

    時間内だけで成立する関係です

 

カウンセラーはクライエントさんと二重の関係を持つことはできません

 

つまり

『カウンセラーとクライエント』という関係が成立している間は、

カウンセリング以外での個人的な関係をもつことはできないのです。

 

たとえば

好きなときにメールをし合えるメル友にはなれません。

一緒に喫茶店でお茶したりするような友人関係でもありません。

クライエントさんから品物を購入したりすることもできません。

 

カウンセラーは、クライエントさんから料金を頂戴し、料金に見合った対価、

「カウンセリング」を提供することを生業とするものです。

 

ですから

カウンセラーとクライエントさんは

カウンセリングの時間だけで成り立つ関係です。

 

カウンセラーと友だち関係になってしまっては

一時的な癒しや満足感は得られるかもしれませんが、

それはカウンセリングではありませんし解決(回復)でもありません。

 

ウンセリングから次のカウンセリングまでの経過時間も

カウンセリングのたいせつな要素です。

 

もちろん心理療法としての交流は存分におこないますし、

場合によってはご一緒に外へ出て、行動を共にする過程もあります。

また、必要と判断した情報開示も致します。

 

カウンセリングに関する疑問やお問い合わせにもご納得されるまで、いくらでも応じます。

● 回復のために

 自らカウンセリングを選択したクライエントさんの勇気と決断を

 カウンセラーは心から尊敬しご支援いたします

 

ハートの相談室・黒木カウンセリングルームでは、強引な勧誘、

継続のための営業、回数券を売りつける、等は一切おこなっておりません。

 

ご自分の主体的自由意志によって決めたうえで

カウンセリングを受けてくださる方

に対してのみ対応しております。

 

カウンセラーはその勇気あるご決断を心から尊敬します。

 

真剣にカウンセリングに向き合い、問題の解決を目指す

クライエントの皆様には、

 

カウンセラーは持ちうる限りの能力、知識、技法、情熱

その他可能なすべての力を注いでお応えいたします。

 

だけではなく、そうする責任と義務があると心得ます。

 

また、クライエントの皆様は、カウンセラーに遠慮したり、調子を合わせたり

する必要はまったく必要ありません。むしろ逆であることがカウンセリングの

真髄です。

合わないと感じながら無理をしてカウンセリングに通うことは、

かえって解決(回復)から遠ざかることになります。

 

違和感や反発もそのまま伝えていただくことそのものも、より効果的な

カウンセリングにつながるのです。

 

やめたいときには、

「カウンセリングをやめます」

とメールや電話で一言お伝えください。

 

それによってカウンセラーが引き止めたりすることはありません。

無理に続けることは、回復にも解決にもつながらないのです。

すみやかにお申し出を了解いたします。

何も気にせず、気を遣わずにお願いします。

 


 

以上のことをご了承いただき、カウンセリングを受けるかどうかを

お決めいただければ幸いです。

 

カウンセリングセッションは、あなただけに用意された時間と空間です。

自由に気軽におしゃべりするつもりでどうぞ。